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第29回 気のお話し

2007年6月13日(2009年11月29日加筆)


 東洋医学は、よく“気の医学”と呼ばれることがあります。これは、西洋医学と比較してみますと、“気”という概念が東洋医学独特なものであるためです。西洋医学の方から見ると、この“気”というものは分かりにくい概念のようですが、普段の生活の中で“気が利く”“気まずい”などの表現を使う我々日本人にとっては、“気”というものを身近に感じており、馴染みがあるのではないでしょうか。しかし、その一方で、では“気”というものを突き詰めて考えてみますと、目に見えるものではありませんし、科学的にもまだとらえどころがありませんので、一体“気とは何だろう?”という説明不足なところも残ります。

 我々東洋医学を学び、実践しているものにとって、“気”というものは、概念だけではなく、実際の治療の中でしっかりと意識され、治療対象として扱うことができる“実態のある”ものです。目に見えたり、触ったりはできないのですが、“気”というものがあるということが前提で成り立っているのが東洋医学ですから、単なる仮定の話ではありません。
 “気”というものがどれだけ大切かと言いますと、『黄帝内経』には、「人は気を以って本となす」と端的に記されていることかわらも分かると思います。この文章を意釈しますと、「人体にとって、気とは根本である」となりますが、気というものが生命活動の根源であるということを説いています。また、『黄帝内経』を読んでいますと、他には「気が満ちていれば生命力も盛んである。」「気が傷れると病になる」ということも書いてあり、気が健康的な生活にとってとても重要であり、そして気の状態が病気、未病、健康の状態にも関わっています。
 さらに『黄帝内経』を読んでいますと、“気”にも様々な種類があることが分かります。例えば生命の根本的な気のことを“真気”や“元気”と言ったり、また、身体の外側を護る気のことを“衛気”と言ったり、五臓六腑にそれぞれある気を、五臓の名称をつけて“肝気”“脾気”と言ったりします。普段我々は気という言葉を簡単に使い、どれも同じようのように思っておりますが、実はこのように“気”というものは、細かく分けることができ、各々の特徴を把握して、捉えることができるものとして東洋医学では考えてきました。そして実際の臨床で、この“気”という考え方を人体に応用し、治療に使うことによって、身体の調子を整えることができるわけです。

 この気というものは、昔は「氣」と書きました。「气」は雲の流れを表現したもので、雲は風に流されますから、風=空気=気につながります。そして、その中は、「米」です。この「米」は、飲食物を表わします。つまり、“気”の大本は飲食物であることが分かります。飲食物を本(もと)にして作られる「気」ですから、普段の食事を気をつけることが、“気を盛んにしておく=病気にならない”ことにつながっていきます。

 気というものは一言では語りつくせないもので、たくさんの名称があります。存在する場所や働きによって“気”は変わっていきます。今回のコラムだけで全てをお話しすることはできませんが、何となく捉えどころのない“気”というものが、東洋医学では実態のあるものとして治療に応用していることを、今回のこのコラムを通して知っていただきたく思います。


より深い理解のための参考図書・参考文献

LinkIcon『気の思想-中国における自然観と人間観の展開』 山井湧など著 東京大学出版会
LinkIcon『「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク』 池上正治著 講談社現代新書
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書
LinkIcon『鍼灸の挑戦-自然治癒力を生かす』 松田博公著 岩波新書

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