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第38回 気とは?(1)

2010年11月13日


「気」とは曖昧?
 東洋医学・鍼灸医学では、「気」という言葉を多用します。
 また、東洋医学・鍼灸医学だけではなく、「気」という概念は、東洋哲学を貫く根本的な主題として、東洋思想の古典にも多数出てきます。東洋哲学の研究者の中には、「気」の概念を捉えんとすべく一生を捧げる方もいるくらいです。それだけ「気」という概念は奥が深く、そして曖昧模糊としているのかもしれません。

 では「気」とは何か?

 東洋医学の施術者自身も、「気が滞っていますね。」などつい言ってしまったりするのですが、では気とは一体何か?ということが分からないまま使っている方も多く、これではとても曖昧で患者さんにも伝えにくく、だから“東洋医学は非科学的だ”という謗りを免れません。私自身も患者様に「そんな説明では情緒過ぎませんか?」と批判を受けたことがあり、気というものをより具体的に説明する必要があると考える転機でありました。

「気」は動き・流れ
 そもそも「気」という漢字の由来を考えて見ますと、「気」は「气」という漢字が原型になっているといわれています。そしてその「气」とは、雲の流れを表現したものと言われています。つまり、「気」というものはもともと曖昧な流れや動きそのものを表現しているのです。流れや動きそのものは目には見えないので、この場合の「気」とは、目に見えない曖昧なものになります。

具体的な「気」
 しかし「気」という概念は、東洋医学・鍼灸医学の中で使われると、とても具体的になります。曖昧に「気の流れが悪いですね~。」と言うレベルのものではなく、「肝臓の働きとしての気が弱っていますね。」とより核心を突くような、具体的なものを指します。東洋医学も医学ですから、医学であるからには、より具体的にどこがどう悪いか、どこがどう弱っているかということを見極めていかなくてはいけません。そこで、「先天之気(せんてんのき)」「後天之気(こうてんのき)」「営気(えいき)」「衛気(えき)」「五臓の正気」「精気」など、「気」という漢字に様々な言葉が付与されて、具体的に指すものが限定されていきます。「気」という言葉がこういった使われ方をすると、「気」は曖昧な動きや流れを表す抽象的な概念ではなく、身体の中で何が起きているかを具体的に知るために必要な実態のあるものになります。実態のあるものですから、ある程度今の言葉に変換することも可能となるのですが、たとえば「後天之気」というものは、“飲食物から得られる栄養素”の総称と言い換えることも出来ます(細かい定義は別として、広義の意味においてですが)。
 以上のように、「気」とは具体的な物質であり、また、その物質の動きや流れそのものを指していると言え、以下のようにまとめることができます。

「気」

  1. 身体を構成する基本的な物質
  2. 推進力
  3. 流れている動き

 ここで注目すべきは「2.推進力」「3.流れている動き」です。この二つの概念は、西洋医学にはない身体の見方なので、東洋医学独特なものといえます。それゆえ、東洋医学・鍼灸を業とする施術者にとっては、身体を見つめるための重要な視点となり、臨床に応用可能なレベルに落とし込んでいきます。

 冒頭でも述べましたように、「気」というものは奥が深いものです。
 東洋医学・鍼灸医学に関わる「気」というものを、この後数回に分けてお話していこうと思います。



参考文献・参考図書

LinkIcon『気の思想-中国における自然観と人間観の展開』 山井湧など著 東京大学出版会
LinkIcon『「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク』 池上正治著 講談社現代新書
LinkIcon『黄帝内経・素問』
LinkIcon『黄帝内経・霊枢』
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書

より深く学びたい方へのサイト

LinkIcon『東洋医学・鍼灸を学ぼう!』


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