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第40回 気とは?(3)

2011年2月3日


 前々回の「第38回気とは?(1)」でまとめたものを、もう一度ここに引用させていただきます。

「気」

  1. 身体を構成する基本的な物質
  2. 推進力
  3. 流れている動き

 前回の「第39回気とは?(2)」では、「1. 身体を構成する基本的な物質」を解説いたしました。そこで今回はその続きで、「2. 推進力」を説明したいと思います。

「推進力」としての「気」

 この世に存在しているものは、常に動いています。例えば風が吹くと木々は揺れます。川の流れは留まることがありません。同じように人間の身体も、生きている限り常に全身の細胞が動いており、そこから生きているという生命全体の活動が生まれます。
 細胞が動いているということは、特定の細胞が集まっている臓器や器官の動きとその働きが生まれることであり、臓器や器官がお互いに有効に連携することで、栄養を取り込むという食事という動作が生まれ、その代謝産物として排泄という行為になったり、全身全てが、生命を支える動きとなって、それが生きていることの証にもなります。

 “生きているということは、動いていること”というのはごく当たり前のことで、それを普段意識することはありません。常にオートマティックに連動して動くこの生命は、小宇宙と喩えられるにふさわしい尊い存在だと思います。
 意識せずとも動くこの身体、ごく当たり前ですので気にも留めませんが、よくよく普段の生活を振り返ってみますと、われわれが考えたり、呼吸をしたり、食べたり、そういった全ての行為の力がどこから来ているのかと思ったりします。そしてその動きが止まったときの肉体との比較を思うと、肉体を動かしている“力”に、古代の人々は自然環境との観察と相関させて、「気」という概念を思いついたのではないでしょうか。「気」という“何か物を動かす推進力”のあるなしに生死を見出し、そこに生命の尊厳、生きていることの不思議さを感じたに違いありません。

 尊い生命全体を動かしている力が、気の「推進力」です。

 気が病めば病気となるのは、一つにはこの気の「推進力」が落ちるからです。推進力が衰えますと、普段のスムーズな動きが失われますので、まず弱っているところの働きが落ちていきます。さらに、その弱まった部位がそのままでいますと、他の部位の働きまでも弱めていきますので、影響は他に波及していくことになります。弱っている部位が増えることが慢性化で、後には大きな病気につながる可能性にもなってしまいます。
 体調や気分が少し落ちていると感じるときや、身体の代謝が落ちているようなときは、この「推進力」が落ちているはじまりでもあります。こういったときは無理をせずに身体を休めること、そしておいしいものを食べたり、好きなことをやるなどの気分転換も必要になります。
 「病は気から」という言葉がありますが、これは「気合が足りないから」「前向きな気持ちが足りないから」という気持ちの問題だけではなく、身体を動かす気の推進力が低下しているという病の始まりという意味も含んでいます。気合ややる気だけでは乗り越えられなくなったときは、身体の推進力が疲れていることもありますので、そのときは身体の声に耳を傾けて、十分な対策をしていただきたいと思います。


より深い理解のための参考図書・参考文献

LinkIcon『気の思想-中国における自然観と人間観の展開』 山井湧など著 東京大学出版会
LinkIcon『「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク』 池上正治著 講談社現代新書
LinkIcon『黄帝内経・素問』
LinkIcon『黄帝内経・霊枢』
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書

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