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第41回 気とは?(4)

2011年3月10日


 「気とは?」というタイトルで書き続けてきたコラムも最終の4回目になりました。「第38回気とは?(1)」でまとめた気の概念の最後のものを本日はお話しをしていきます。そこで、まずこの連続コラムでおなじみになった「気」についてのまとめを引用します。

「気」

  1. 身体を構成する基本的な物質
  2. 推進力
  3. 流れている動き

「流れている動き」としての「気」

 落ちるリンゴを見て万有引力を発見したのは、かの有名なアイザック=ニュートン。このお話が本当かどうかは分かりませんが、万有引力を説明するときには必ず出てくるエピソードです。

 東洋思想を体現しているような老師が、もしニュートンと同じように落ちるリンゴを見たら
なんと答えるでしょうか?

 おそらく、“そこには「気」がある”と答えたのではないでしょうか。

 雲が動いているさま、葉っぱがひらひらと舞い落ちる様子、そこには動きがあります。動いている物体(例えばここでは雲や葉っぱ)を見ることはできますが、その物体の動きや流れには形がありません。しかし、形が動くその姿に“何かがある”“何かが作用している”と考えてのが、古代の中国人なのです。これはとても画期的な発想の転換だったと思います。形はないけど、形が動くことによって動きを理解する、その動きに「気」というものを感じ取り、それを萬物の視点に応用していくことで、身体の診方が前進し、東洋医学の体系が誕生するきっかけを得ることができました。ニュートンのように発見者の名前はありませんが、気の概念の発見は、当時の思想界はもちろんのこと、他の分野にもとても大きなインパクトをものであったことは間違いありません。

 この気の概念を身体に応用してみると、身体は気による動きがある状態が正常で、気があるからこそ全身に動きがあり、円滑に動いていることが健康の定義になります。逆に動きを失った状態が、死とも言えます。例えば血液を例に取ると分かりやすいと思いますが、血液の流れは、停滞することを嫌がります。停滞せずに流れること、流れという動きがあるからこそ血液は健康な働きを維持します。流れの悪くなった血液の状態を、東洋医学・鍼灸医学では瘀血(おけつ)、血滞などといったりします。古代の医家達は、雲が流れるその動きに「気」を感じただけではなく、血液をはじめとする身体に流れている動きにもまた「気」を感じていたのでしょう。

 また、この動きは、“働き”と言い換えてもいいものでもあります。身体の調子が悪く、病院へ行って検査をしたけど何も悪いところが出なかった場合は、臓器や血液などの具体的な物質の病ではなく、“動き”“働き”の不調であることが多く、この場合は、臓器や血液などに直接働きかける治療よりも、弱っている気の働きを補うような東洋医学、鍼灸の方が効果を発揮することが多いものです。気のはたらきが弱って、流れが正常でなくなっている場合は、鍼灸などの東洋医学の得意分野ですので、体調を調えるためにも受診することをお薦めいたします。

 この回を含めて4回「気」についてお話をしてまいりました。気というものはまだ科学で証明されてはいませんが、実際に治療に応用できる具体的なものとして古代より利用されてきた実践的、伝統的医療の賜物です。奥が深く、まだまだより分かりやすい解説も必要かと思いますし、また、科学の分野においても、「気」というものが実証されて欲しいと願ってやみません。
 以上を持ちまして「気」についてのお話しはひとまず区切りをつけようと思いますが、また今後コラムのお話に出ることがあるかもしれませんので、そのときもまたどうぞよろしくお願いいたします。

参考文献・参考図書

LinkIcon『気の思想-中国における自然観と人間観の展開』 山井湧など著 東京大学出版会
LinkIcon『「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク』 池上正治著 講談社現代新書
LinkIcon『黄帝内経・素問』
LinkIcon『黄帝内経・霊枢』
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書

より深く学びたい方へのサイト

LinkIcon『東洋医学・鍼灸を学ぼう!』


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