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第43回 心(臓)についての考察

2011年11月20日


 東洋医学は五臓六腑と呼ばれる主要臓器を重要視します。五臓六腑とは、肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎増の五臓と、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六腑を併せたものですが、中でも心臓は「君主の官」と呼ばれ、そこにその人を代表する人格や精神の中心があるといわれています。
 人格や精神がどこにあるのかと言うと、現代医学では、極言すると脳ということになると思います。精神の病は、現代医学では脳の故障と捉えられており、例えばうつ病の薬などは、脳内のセロトニンの濃度を調整することによって症状を緩和するというのが原理ですが、これは、精神の在りどころが脳にあるという考えに基づいているからだと思います。
 一方の東洋医学では、脳は「奇恒の腑」に含まれており、髄と関連し、経絡でも督脉、任脉とも関係が深いことから、とても重要な働きをしていると考えています。しかしそれでもやはり身体や精神の中心は心臓にあるということで東洋医学は成り立っています。
 こういった東西医学の齟齬は、東洋医学への信頼の低下や、東洋医学が劣っていると見られがちなことにもなり、そこから東洋医学や鍼灸全部が否定されてしまうことになると思い、私個人としては、東洋医学の見地を、西洋医学で補うことが大切だと思っていますので、ここでは、心臓がどうして精神の中心であり、その人を代表する臓器であるかということをもう少し考察していきたいと思います。

 まず、東洋医学では、心臓は血脈(広い意味での血管)を支配していると考えています。血脈は身体の隅々に張り巡らされており、その中を血(広い意味での血液)が流れていって栄養や酸素を運びます。全身を巡る血脈を心臓が支配しているということを考えてみると、東洋医学の「心臓が身体の中心である」という考えがあるのも理解できると思います。
 西洋医学で考えますと、例えばホルモン。ホルモンは身体の調整をするために欠かせないもので、例えば血圧の安定や血糖値の上げ下げなどはホルモンによって作動しています。ホルモンはたいへんたくさんの数がありますが、すべてのホルモンは心臓を通っていきます。つまり、身体全体の調整をしているホルモンもまた、心臓によって全身に運ばれていくということを考えますと、生命の中心とし心臓を考えてもいいのではないかと思います。
 さらに血液検査というものがあります。血液検査をすると、γGTPなどの数値や鉄分など、あらゆる身体の情報がそこから読み解くことができます。血液の中に全身の情報が入っているということは、考えてみたらとても不思議なことだと思います。もちろん局所の理解はさらにそれぞれの検査が必要となりますが、その前にほぼ血液が身体の情報を知っていると言うのは身体の神秘だと思います。何度も繰り返していますように、東洋医学では、血液を主どるのは心臓と考えています。よって、血液の上位である心臓が全身に関与していると言う考え方も納得できるのではないでしょうか。

 心臓は「君主の官」と呼ばれ、そこには「神(=人格、精神、神妙なはたらき)が存在する」と東洋医学では考えています。これは現代の脳科学からいくと荒唐無稽なお話しになりますが、以上のように心臓が主どる血脈、血といったものを加味して考えていくと、その意味の深さが分かってくるかと思います。
 生命の全体性を考えていきますと、まずは心臓を一つの中心と考えたことは、東洋医学の大きな智慧ではないかと臨床をして感じることが多くあります。そして身体を見つめ、身体の機能を回復していくときに、全体の中での心臓の働きを考え直していくと、より臨床に東洋医学の智慧が活かされていくと思います。

参考文献・参考図書

LinkIcon『黄帝内経・素問』
LinkIcon『黄帝内経・霊枢』
LinkIcon『陰陽五行説 その発展と展開』 根本幸夫・根井養智著 じぼう
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書
LinkIcon『図説 東洋医学 基礎編』 山田光胤・代田文彦著 学研

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