東洋医学の鍼灸院は、表参道・青山にある源保堂鍼灸院へ(東京都内の鍼灸専門院) (C)表参道・青山・源保堂鍼灸院

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第47回 鍼灸の適応について 『コラム東洋医学って何?』 (C)表参道・青山・原宿・外苑前・渋谷・東京都内のはりきゅう院 源保堂鍼灸院

2013年6月26日

 鍼灸治療未体験の方には、「鍼灸はどんな症状に効きますか?」とよく聴かれます。また、鍼灸=ぎっくり腰のような運動器疾患と思われている方にとっては、「鍼灸で胃の症状が良くなるの?」と驚かれたりします。鍼灸は東洋医学の一翼を担っており、運動器ばかりではなく、他の多くの症状に効果を発揮します。一番よく例に挙げられるアメリカのWHOによる鍼灸の適応症の一覧を見ると、実に様々なものが挙げられています。

WHO(世界保健機構)が認めている鍼灸治療の効果一覧

神経科系疾患
坐骨神経痛 三叉神経痛 肋間神経痛 慢性頭痛 パーキンソン病
運動器系疾患
腰痛(急性 慢性)肩こり 五十肩 背部痛 椎間板ヘルニア 関節炎 筋肉痛 腱鞘炎 寝違え ムチウチ症 バネ指 頸腕症候群
婦人科系疾患
生理痛 月経異常 子宮筋腫 子宮内膜症 不妊症 更年期障害 冷え症
消化器系疾患
慢性胃炎 胃痛 食欲不振 便秘 下痢 消化不良 胃・十二指腸潰瘍
泌尿器系疾患
腎炎 尿道炎 膀胱炎 頻尿
内分泌系疾患
糖尿病 リウマチ 膠原病 甲状腺疾患 肥満症
耳鼻科系疾患
耳鳴り 難聴 アレルギー性鼻炎 花粉症 副鼻腔炎
眼科系疾患
眼精疲労 ドライアイ 白内障 緑内障 眼瞼下垂 網膜症 仮性近視
小児科系疾患
発育不良 夜泣き 夜尿症
その他の疾患
自律神経失調症 線維筋痛症 うつ病 パニック障害慢性疲労症候群 疲労倦怠感 アトピー性皮膚炎 パーキンソン症候群


 私自身も源保堂鍼灸院のHPにおいてこの表を掲げております。しかしそれはあくまで一つの例であることを付け加えており、個別の違いもありますので、これらすべてに有効であるかのような書き方はしていません。これらの中には、それぞれの先生の腕の差もあるとは思いますが、「完治できるもの」「完治はしないけど症状は軽くなるもの」「症状は軽くなるけどすぐ元に戻ってしまうもの」など、一言で「適応」といっても、その「適応」の中身はかなり異なると思います。そのあたりをより的確に示したいと思うものの、鍼灸は患者さんがもっている自己治癒力を使って治すものなので、同じ症状でも患者さん個々のケースによって効果の出方がだいぶことなりますので、なかなか定量的、定質的に区切りを付けるのは難しいところがあります。

 そこで鍼灸の「適応」という範囲にはどのようなものがあるか、考えてみたいと思います。

完治が見込めるもの
症状がなくなり、完全に治ることが見込めるもの。これは完全に鍼灸の適応症と言えます。

完治は見込めるが、西洋医学の方が結果が早くでるもの
鍼灸治療でも完治ができるが、西洋医学の方が早く完治できるもの。これも鍼灸の適応症と言えますが、西洋医学の選択の方がよりよいもの。

完治は見込めないが、症状は軽くなるもので、西洋医学はあまり得意としないもの
完治は難しいが、定期的に鍼灸施術をしていれば症状が軽くなるもの。西洋医学ではあまり扱ってくれない症状の場合は、日頃の生活の質を高めるためにも、定期的な鍼灸の受診が適応となる。

完治は見込めないが、受診後しばらくは症状が治まっているもの
完治は難しく、さらに受診後しばらくするとまた症状が出てきてしまう場合でも、西洋医学で手段がない時は、完全なる鍼灸の適応とは言いがたいけれども、受診することで生活の質が向上し、楽に過ごせる時間が増えるのであれば、鍼灸を定期的に受診することをおすすめする、という意味での鍼灸の適応。

時間はかかるが症状からの回復や完治があるかもしれないもの
これは特に慢性疾患の場合や、内科系の症状のものが多いです。症状が慢性化しているものは、それだけ治ったり、症状が変化していくのにも時間がかかります。しかし時間はかかるものの、じっくりと鍼灸治療を受けていただくと、治療効果が積み重なっていき、体質を改善して症状から解放されることも少なくありません。

完治は見込めず、受診後も変化があまりない
これは残念ながら鍼灸には不向きなものです。

完治は未知数のもの(西洋医学での手段がない場合など)
西洋医学で検査をしてもなかなか原因が見つからないものや、西洋医学の薬を試してみたもののあまり結果が出ないものなどは、全く違うアプローチをする鍼灸や東洋医学が効果を発揮することもあります。この場合は、効果は未知数だけれども、受診する価値はあるかもしれないという意味では鍼灸の適応に入るのかもしれません。

 まだ漏れているかもしれませんが、“鍼灸の適応”というものを考えた場合、以上のような分類が挙げられるのではないでしょうか。自分の症状がこのうちのどこに入るかは、正直診てみないとわからないことなので、病名をここに割り振ることはできませんが、自分がもっている症状に対して、鍼灸治療でどこまでの回復を期待するかということを考える参考になると思います。

 少々硬い文面と分類になってしまいましたが、鍼灸師はひとりひとりの患者様と向き合いながら、最善と思われる治療を選択していきます。その中で思いがけない効果が発揮されることもあると言う不思議なところがあり、まだまだ科学では証明できなものがあります。皆様のよりよい人生を歩む一助になれるよう、日々研鑽して進んでまいりたいと思いますので、何か自分の身体についてお聞きになりたいことがありましたら、是非ともお気軽にご質問をお寄せいただけたらと思います。


参考文献・参考図書

LinkIcon『黄帝内経・素問』
LinkIcon『黄帝内経・霊枢』
LinkIcon『陰陽五行説 その発展と展開』 根本幸夫・根井養智著 じぼう
LinkIcon『東洋医学を知っていますか』 三浦於菟著 新潮選書
LinkIcon『図説 東洋医学 基礎編』 山田光胤・代田文彦著 学研

より深く知りたい方、学びたい方へのサイト

LinkIcon『はじめての鍼灸治療ガイド』
LinkIcon『東洋医学・鍼灸を学ぼう!』


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