『図解鍼灸医学入門-古典鍼灸の法則とその運用』
著者 蛎崎要・池田政一
発行 医道の日本社
価格 3255円(税込み)
お薦め度 ☆☆☆☆
東洋医学・鍼灸医学の臨床に必要な、最も基礎的な理論を、図とともにわかりやすく著した好著です。
東洋医学・鍼灸医学の世界は、2000年前に完成した『黄帝内経・素問』『黄帝内経・霊枢』を元にしています。そのため、東洋医学・鍼灸医学には、独特な用語、独特な生理学や病因病証学が発達してきました。これらは荒唐無稽なものではなく、東洋医学・鍼灸医学という実践的・経験医療の中で培われたもので、実際にこれらの理論は、臨床で大いに役立ちます。しかし、これらの体系を一度に頭に入れることは難しく、各論を一つ一つ押さえながら、それらを有機的に結びつける作業が必要になります。全体を大きく把握する視点と、細かに見ていく視点の両者をバランスよく使っていかなくてはいけません。
本書は、東洋医学や鍼灸医学を学ぶときに、まず最初に立ちはだかる学ぶ始点の壁を、図解と分かりやすい解説で解きほぐしてくれます。コンパクトで、またベーシックな内容ですので、癖がなく学びやすい一冊です。著者の一人である池田政一先生は、経絡治療学会でも有名で、著作も多い先生です。
『鍼灸医療安全ガイドライン』
編集 尾崎昭弘・坂本歩・鍼灸安全性委員会編集
発行 医歯薬出版
価格 2520円(税込み)
お薦め度 ☆☆☆☆☆
特に開業鍼灸師に呼んでほしい一冊。感染防止、消毒、鍼灸の禁忌など、鍼灸院運営に欠かせない情報がとても充実しています。
鍼灸学校では、鍼灸治療でやってはいけない過誤を、嫌というほど叩き込まれます。気胸に注意することや、消毒などは基本中の基本で、鍼灸学校の早い段階から注意をすると思います。しかし、このように過誤を叩き込んでも、ときどき鍼灸院での過誤が報道され、世間を騒がせるところをみますと、学校での勉強とは違い、実践の場面では勝手が違い、ミスをする方もいるのかもしれません。
本書では、第1部が、【鍼灸医療での感染防止対策】として、「感染予防の基本」「手洗い・手指消毒」「施術野の消毒」「刺鍼・抜鍼時の清潔操作」「鍼や器具の洗浄、滅菌と保管」「快適な鍼灸医療環境の構築・保持と省エネルギー」「廃棄物の処理」が掲載されており、続く第2部では、【鍼灸医療事故、有害事象の防止対策】として、「医療事故の防止対策」「鍼灸治療の禁忌と注意すべき病態」「重要臓器の傷害事故の防止」「鍼灸医療事故、有害事象対策」「鍼灸カルテの意義と管理」「鍼灸医療機器の安全管理」「施術者の定期健診と感染予防」が書かれています。
鍼灸治療と言いますと、とかく鍼灸や東洋医学の学問や技術が書かれ本のみを購入しがちですが、特に開業している方にとっては、治療院の構築には苦慮すると思いますので、この一冊を手元に置いて、一つ一つ参考にしながら取捨選択してみると、かなり重宝すると思います。




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