Q.お灸の治療はどうやって行われますか?
A.上質もぐさを米粒くらいにひねって火をつけていきます。
まず上質もぐさを米粒の半分から米粒くらいの大きさにひねります。ひねったもぐさを治療するツボの上にのせます。このとき、お灸が倒れないように紫雲膏(しうんこう・やけど避けの和漢薬)をツボにほんの少しつけます。そして皮膚にのったお灸に火をつけて施術します。火が一番下に到達する前に火は消してしまいますので、熱かったり、やけどをすることはありません。
上質もぐさのほかに、台座のついた温灸を使うこともあります。
上質もぐさ
上質もぐさをお米の半分の大きさにひねったもの。
台座の付いた温灸
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Q.お灸は熱いですか?
A.ほとんど熱さは感じません。
上述の「Q.お灸の治療はどうやって行われますか?」でもお答えしましたように、通常のお灸は米粒から米粒の半分くらいの大きさにひねったもぐさに火をつけていきますが、火が皮膚に達する直前に消してしまいますので、一瞬熱さが身体に入る程度です。この時の患者様の感想としましては、「ほこほこして気持ちがいい」「チカっとして気持ちいい」「ピリッと一瞬熱い感じ」など、様々な表現をなされることがありますが、激しい熱さを感じる方はおりません。このような軽く温かいお灸を、一つのツボに3~6コ施術していきます。軽微な刺激なので痕になることはありません。
また、ツボによっては温灸を使うことがありますが、こちらは台座がついていますので、熱いというよりは、温かくなる感じです。
上質もぐさをお米の半分の大きさにひねったもの。
台座の付いた温灸
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Q.お灸は何からできていますか?
A.お灸は蓬(よもぎ)からできています。
お灸は植物の蓬(よもぎ)からできています。表参道・青山・源保堂鍼灸院で使用しているもぐさは、蓬の葉の裏に生えている細かい毛だけを精製して集めた上質もぐさというものを使用しています。毛だけ集めたものですので、とても軽く柔らかく、すぐに燃えてしまいます。この上質もぐさによる瞬間的な熱が、ツボを通して身体に浸透していきます。
その他に台座のついた温灸を使うことがありますが、こちらは徐々に熱を加えていくのが目的ですので、少し荒めのお灸で作られています。
自然に自生している蓬(よもぎ)
Q.お灸をした後、痕はできますか?
A.痕になることはありません。
とても小さなお灸を数個使う程度なので痕になることはありません。またお灸をのせるツボには、火傷予防に紫雲膏(しうんこう)という和漢薬をつけますので、火傷のようなこともありません。
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Q.お灸の起源は?
A.お灸の起源は古代中国にあります。
鍼と同様に、お灸の起源も古代中国にあるといわれています。
お灸にかんする歴史的記載は、道家の『荘子』という書物の中の「盗跖篇」と呼ばれる篇に初めて登場するそうです。『荘子』は中国の戦国時代の終わりの著作と考えられており、そこにはじめて<灸>という言葉が出てきますので、その頃には既にお灸が普及してたものと思われます。その他には、中国の戦国時代中期に書かれた『孟子』のなかにも、お灸の記載があるそうで、これらを総合すると、おそらくその起源は戦国時代の初期(紀元前800年頃)まで遡るでしょう。
実際に医療に用いられていた形跡は、前漢時代の王族のお墓である馬王堆漢墓(まおうたいかんぼ)から出てきた『十一脈経』『五十二病方』という書物に、お灸に関する記載があります。
鍼灸医学の原典の一つ『黄帝内経(こうていだいけい)・素問(そもん)』の中にあります「異法方宜論(いほうほうぎろん)」には、鍼は気候や風土の関係で中国の北方で発生したと書いてあります。北方は高いところが多く寒さが強いところなので、お灸が発達したと書いてあります。
日本にも、地域に伝承されいてる古くからの家伝の灸があり、民間療法として盛んに行われていたと思われます。もっとも有名なのは、弘法大師が広めたという“弘法の灸”というものがあり、弘法大師が仏教経典などとともに、当時の先端である中国文化の医療を持ち帰ったのかもしれません。
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四国は讃岐の名物である「灸まん」
麻田屋久八という旅籠が江戸時代の金比羅さんにあったようですが、その旅籠の名物が、女中さんがする“こんぴら灸”という一点灸だったそうです。たいそう評判が良かったようで、その後時勢に合わせて、こんぴら名物としてお灸を模った「灸まん」をはじめたそうです。
灸まん本舗石段や本店
Q.お灸にはどんな効果がありますか?
A.身体を温め、免疫力を高めるなどの効果があります。
お灸をしますと、一瞬熱がツボに入り、ツボを通して身体に刺激が入っていきます。その熱による刺激は、全身に張り巡らされている経絡というシステムを通して全身に波及していきます。その全身への効果として大きなものは、身体の免疫力を上げることです。特にNK細胞(ナチュラル・キラー細胞)を活性化します。このNK細胞とは身体のパトロール役です。このパトロール役が活性化することは身体の免疫力が上がることを意味し、病にかかりにくい身体を作ることになります。また、お灸の熱が全身に波及した後、気持ちよく身体が緩みますので、リラックス効果もあります。
お灸は古来から使われている治療方法で、日本各地にはさまざまなお灸の方法が伝承されております。各方法にそれぞれの効果があるかと思いますが、その多くは冬の本格的到来の前に風邪をひかないように行われるものや、夏の土用に夏ばてをしないように行われるほうろく灸など、予防のために行われていることが多いようです。このようにお灸は免疫力を上げて病気の予防につながりますが、古来の人は免疫力という言葉は知らなくても、お灸のその効用をよく知っていたようです。このように伝統医療の一つであるお灸には先人の知恵が込められています。
鍼灸学校の教科書に書かれているお灸の効果の記載は以下のようになっています。
消炎作用: 白血球数の増加、リンパ系賦活
防衛作用: 生体の防衛能力を高める
転調作用: 自律神経失調症やアレルギー体質を改善
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Q.お灸の蓬(よもぎ)と食用の蓬との違いは?
A.蓬(よもぎ)の種類が若干違います。
もぐさの原料は蓬(よもぎ)ですが、お灸用の蓬の大半は大ヨモギ(山ヨモギ)を使用しています。食用として使う河原ヨモギ(姫ヨモギ)とは大きさ・厚みが異なっています。
(協力)この情報はお灸の専門店・「釜屋もぐさ」の方からお伺いしました。

食用の蓬(よもぎ)を使用した草餅。
Q.鍼灸治療は毎日受けても大丈夫ですか?
A.当院の治療でしたら大丈夫です。
鍼灸治療は身体の中の気血を調整して身体をほぐしていきます。そのためマッサージのような揉み返しはありませんので、毎日受けても大丈夫です。
例えば西洋医学の薬や、東洋医学の漢方薬でも、症状がなくなるまで毎日、毎食後飲むものが多いですが、身体(特につらい症状や病気を持っている場合などは)を治すということは、それだけ身体への調整を続けていかなくてはいけないものです。これは鍼灸にとっても同じことで、こと“治す”ということで言えば、毎日でも受けたほうのが効果は上がりやすいのは確かです。
しかし毎日通うことは、金銭的にも時間的にも続けられるものではありません。そこで、源保堂鍼灸院では、週一~週二くらいの間隔で、長い目で体質改善をしながら治していくことをお薦めしておりますそして、その鍼灸治療をより確かなものにするため、日々技術と学問の研鑽に励み、よりよい鍼灸を提供できるように努めています。
Q.鍼灸は東洋医学ですか?
A.鍼灸もれっきとした東洋医学です。しかし、同じ鍼灸でも、東洋医学の理論を否定して、現代医学の知識で鍼灸をされる先生もいらっしゃいます。
東洋医学と言いますと、依然として漢方薬だけと思っている方も少なくありません。しかし、鍼灸はれっきとした東洋医学の一部であり、歴史は漢方薬も古いといわれています。
しかし現在鍼灸師の中には、東洋医学の理論(五行論、陰陽論など)を否定したり、ツボや経絡といった鍼灸にとって最も基本的なものでさえも否定する方もいます。こういった方々は、治療の指針を現代解剖学や現代生理学に求めていますので、こういった鍼灸は東洋医学とは言えないのではないかと思います。
もともと鍼灸は東洋医学の原点の一つですのでおかしな話ですが、“東洋医学らしい鍼灸”“東洋医学的な鍼灸”“東洋医学の鍼灸”をお探しの方は、通ってみようと思っている鍼灸院が、どのような方針でやっているのかをお尋ねしておくことをお薦めいたします。
※ 東洋医学的鍼灸と、現代解剖学的鍼灸のどちらが効くかというよりは、鍼灸には大きくこの二つの流派があり、自分がどちらの鍼灸を受けてみたいかということを理解しておくことが大切です。
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